トマトの原産地であるアンデスは雨が少なく乾燥した大地なので、もともと乾燥には強い品種です。
水が少なすぎるとカルシウム欠乏症である、実の尻腐れをおこしたりしますが、他の水が沢山必要な野菜に比べれば、そう多くまく必要はありません。
水を適度に制限するとどうなるの?
実が大きくなる時期に水を制限すれば甘いトマトが育ちます。水分が少なくなると、その分実に詰まった液体の濃度が上がり、甘みが凝縮されるのです。
市販の高糖度トマトはそのほとんどが大玉トマトで作られています。水分量を下げるということは実が小さくなるということ。ミニトマトでそれをやるとさらに“ミニ”になってしまいます。
熟練の農家さんはやろうと思えば実の重量を従来の25%まで小さく出来るので、その小ささがわかるでしょうか。
ただし、水分を制限しているということは株に負担がかかるということ。適切に肥料を撒いたり、木酢液などで土のサポートをしてあげることでより甘く、沢山実るようになります。
水のあげ方
表面が十分乾いたら水をまきましょう。毎日朝必ず水をまくと決めてしまうのはNGです。
プランターの場合は朝、割り箸などをさして、2〜3センチ乾いていたら底から水が出てくる程度与えます。地植えの場合はさらに深くまで乾いてからでも大丈夫です。
土の湿り気を見るほか、トマトがしんなりしているかも見てあげます。しゃきっとしていれば水やりの必要はありませんし、しんなりしているならば水をあげましょう。
ここまではどちらかといえば制限ですが、たっぷりと与えた方が良い場合もあります。植え替えて間もないときです。根が切れたりして株がどうしても弱っているので、多めに水を与えた方がその後大きく育ちます。
季節ごとの注意点
梅雨の長雨はトマトの大敵。プランターなら屋根のあるところに移動、地植えならばシートをかぶせて水分を制限するのが理想です。
夏は朝夕湿り気をこまめに見ましょう。真夏は決して昼に水をまかないでください。まいた水と土の温度が上昇してゆで野菜になってしまいます。昼にまかなければいけないほどであれば、枯れ草や藁を敷いて水分を安定させるとよいでしょう。
まとめ
トマトは水を多くあげてしまうと根腐れを起こしたり、病気にかかりやすくなります。適度に水を制限することで健康なトマトの株を育てて、甘い実をつけさせましょう。
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